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インシュリン用シリンジ

ファイザーワクチン1バイアルから7回分採取できるとの事、徳洲会病院方式が報道されている。インシュリン用の針付きシリンジを使うようだが針の長さが13mm、太さ27~29Gである。ある論文では肩峰下5cm(3横指下)における皮下組織を超え、骨膜に到達しない針の刺入深度(安全・確実に筋肉内に針を到達させる深度)としてBMIが18~30なら15mm、BMIが30以上なら20mm、としており13mmの針では短いと思われる。また肥満度に対応して針交換もできないし、リキャップ時などに針を不潔にしてしまっても交換できず、ワクチン液ごと廃棄となる。

感染症学会、小児科学会などの記載をみても筋注の針の太さは標準的に22~25Gとなっており、27~29Gなどの皮下注用の短い針を基部まで刺入した場合、針が折れるリスクはないのだろうか?

またmRNAワクチンは脂質の膜でカプセル化されており繊細な扱いが必要(バイク便の振動不可、ゆっくり転倒混和など)であるのに細い針の中を吸い上げたり、圧をかけ注入したり、品質に影響はでないのだろうか?

 

テルモは長さ16mmのインシュリン用シリンジ(おそらくゲージ数は同じ?)を製造するとの事、デメリットをカバーできるとは思えないのだが。