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抗体検査結果速報値:対談

現在、当院も参加している抗体検査の全国的集計結果がソフトバンクの孫会長、COVID-19の最前線におられる国立国際医療センター長の大曲先生、杉浦先生の対談形式で発表された。6月8日現在、44066件の報告があり191名(0.43%)の抗体陽性者。539の医療機関とソフトバンク関連会社465社が検査に参加、医療機関関係者では5,850人中105人が陽性(1.79%)、会社関係者では0.23%が陽性。 医療関係では医師は1.9%、看護師1.7%、受付・事務2.0%が陽性。全国的にはPCR陽性者数の分布と今回の抗体陽性者数の分布が同じ傾向を示していた。

検査キットの精度に関しては100人の古い血清を使った検査でも偽陽性はなく、また1万程度の検査からみた感度、特異度はそれぞれ97.2%、99.9%(2種のキットとも)、さらに交差反応もなし。使用に耐えうるものとの評価だった。これとは別にソフトバンク社員にタカラバイオ試薬を用いた唾液PCR検査を1050人に施行(同時に抗体検査も)し PCR陽性は0、抗体陽性は2人との事。時期による使い分けの議論があった。

当院も6月8日時点で41名の結果報告をしており、内3名(一家族)が抗体陽性であった。

抗体検査が疫学的使用だけでなくPCR陰性で診断に苦慮する例や治療の判断材料として参考になりうるかもしれな

い。